カードをめくってお題に答える8冊の本で「タコ」紹介
1冊目
ドリトル先生航海記
ヒュー・ロフティング 作 / 井伏鱒二 訳 / 岩波書店
ヒュー・ロフティングさんのドリトル先生シリーズ(もちろん井伏鱒二さん訳)はこどもの頃の宝物でした。きっとたくさんの人が読んだことがあるのではないかと思います。このたび、福岡伸一先生の新訳が出たので、懐かしく読み返しました。そして、いまの僕の職業(人間のお医者さんです)にとって大事なことを再発見しました。
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- 13 | 9784001140224
2冊目
名画で読み解くハプスブルク家 12の物語
中野京子 / 光文社新書
ウィーンに行くのに選んだ一冊。5年前から中野京子先生とお話をする機会をいただき、知識を得て絵を観る楽しさも知りました。もともと日本史が好きだった僕でしたが、この本から世界史のおもしろさにはまりました。いまから世界史を学ぶ中学生にプレゼントしたい一冊。この後書かれた『ブルボン朝』『ロマノフ家』『イギリス王家』や『怖い絵』シリーズもオススメ。
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- 13 | 9784334034696
3冊目
FACTFULNESS
ハンス・ロスリング、オーラ・ロスリング、アンナ・ロスリング・ロンランド / 日経BP社
自分の思い込み(歪んだメガネ)を廃し、統計をきちんと取り扱うこと。世界は悪くなっていっているわけでも分断されているわけでもないってことがわかった本でした。
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- 13 | 9784822289607
4冊目
コミュニティデザイン 人がつながるしくみをつくる
山崎亮 / 学芸出版社
僕たちの新しい病院作りのソフト面のデザインを山崎亮さん(studio-L)にお願いしたのですが、そのきっかけになった本。病院に関わるたくさんの人、スタッフさんや地域の方々に何冊渡したか分かりません。買い足し続けて、いまも複数冊手元にある(笑)。その価値は十分にあると思います。
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- 13 | 9784761512866
5冊目
旅は俗悪がいい
宮脇檀 / 中央公論新社
大学に入って旅に目覚めた時に出会った一冊。旅に興味があったのが、この本を書かれた宮脇壇さんが建築家で、僕にとっては建築に興味を持つきっかけになりました。泊まったホテルの実測をする、という筆者の習慣はしばらく真似していました(笑)。住宅建築に関して宮脇さんの持論を展開される『住まいとほどよくつきあう』も良いです。
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- 13 | 9784122015739
6冊目
遺伝子 親密なる人類史(上)
シッダールタ・ムカジー 著 / 仲野徹 監修 / 田中文 訳 / 早川書房
同じくシッダール・ムカジーさん『がんー4000年の歴史』を読んだ後に、大阪大学医学部の仲野徹教授(病理学)からお勧めされた一冊。この本も仲野先生が監修されています。すみません。分厚さに慄いてまだ手つかずでした。これを機に読みたいと思います。同じくお勧めの『死すべき定め』(アトゥール・ガワンデさん)も仲野先生の『こわいもの知らずの病理学講義』『(あまり)病気をしない暮らし』もおもしろいです。
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- 13 | 9784152097316
7冊目
Casa BRUTUS
マガジンハウス
宮脇壇さんに影響されて建築に興味を持ってから、買い続けている雑誌。もう20年以上定期購読している唯一の雑誌。この雑誌から得たものは建築だけではなく、ファッションや器や椅子などなどに関するいろんな知識でした。ふくやま病院の外来本棚にはCasa BRUTUSの一角があります。
8冊目
地方再生のレシピ
奥田政行 著 / ミヤザキケンスケ 絵 / 共同通信社
山形のアルケッチァーノの奥田政行シェフが膨大な食の知識を書いていただいている本です。在来作物を発掘したり伝統食の保存する取り組みも素晴らしいです。今年は発酵について勉強したいので、食に関心のある人たちと一緒に読み解きたい一冊です。また、題名にあるように地域作りまで至る、食に留まらない一冊でもあります。
★マークのある本は、版元品切れで入手不可となります。そのほかの本に関しても手に入りづらい本もございます。